着物の素材や色柄によって着物の処分方法を模索

着物が日常着であったころは、洗い張りの道具が家にあったり、
普段着程度なら仕立てられる人がたくさんいたのでリサイクル先に苦労はありませんでした。
着物は何代も着ることができる、サイズが洋服ほど厳密ではないので経済的だと言われますが、
あくまでも洗い張りや仕立て直しを前提にしてのことです。

長く着た着物は傷みや汚れもあり、サイズが合わない着物は着づらいので着なくなります。
洗い張りや仕立てをプロに依頼すると洋服を数着買うより高くつきます。

着道楽だった祖母が亡くなったあと、形見分けできるものは貰っていただきましたが、
残り物が大量にあったので、母、私の分も含めて処分方法を模索しました。

大島など高価な着物もありましたが、明治生まれの祖母は小柄でしたから、
リサイクルショップでもなかなか引き取っていただけませんでした。

苦肉の策として利用したのがオークションで、傷みや汚れが無いものは着物のまま出品しました。
素材にもよりますが、半纏や上っ張りなどにするために買って下さる方もいて、
状態が良い物はお陰様で完売しました。
ただ、ちょっと見はきれいに見えても八掛に小さなシミがあったり、
裏地が変色していたり、仔細に点検すると何かしら難は見つかりました。

お値段はもちろん捨て値で出品しましたが、思ったよりも高値で落札していただいた物も結構ありました。

正絹、木綿、ウールなど素材がはっきり分かっている物は、
ほどいて洗濯してから傷みの少ない部分のみを古布として出品しました。
古布を使った手芸が流行していることもあり、
紅絹や子供用の可愛い柄、小さな柄、昔ながらの絣、無地などはよく売れました。

元値や出品にまつわる手間隙を考えると決して「商売」「儲け」にはなりませんが、
1枚の着物が出来上がるまでのたくさんの工程を思えば、
どんな形ででも誰かの手元で生かされていると感じられることは慰めになります。

友人のご家族が亡くなったとき、業者に引き取ってもらったら、
和箪笥人棹分、数百万円分の着物と帯の値段が3000円だったそうです。

それに比べると時間と手間はかかりましたが
喜んで下さる方のもとに旅立ったので良かったかなと思っています。



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